KDDIのau one netが「ホームページ公開代理」というサービスを突然止めてしまう

 

KDDIの「au one net」 という「ISP」が「ホームページ公開代理」と呼んでいるサービスを中止してしまうので、KDDIが代替サービスだと言う、子会社のKDDIコミュニケーションズが運営するJimdo(無料版)で作ってみました。

 

サービスの終了のことと、どうすればいいんじゃい、ということについては、

  • 「ホームページ公開代理」の突然の中止について
  • 「ホームページ公開代理」の突然の中止にどう対応するか

という サブメニューのページに書きました。

 

au one netって、普通のISPじゃぁなくて、ダミーのISPだから、やむをえないのかな

 

実質的には何もしない「インターネットサービスプロバイダー」であるau one netも、基本料金に含まれていたはずの「ホームページ公開代理サービス」と呼ぶものの中止を発表し、基本料金を下げるといったことは一切なしに、HTTPサーバー/FTPサーバー/HDDスペース/cgiの提供を完全に止めてしまうことになった。

 

「ホームページ」ブームはもうとっくの昔に去っているし、無駄なコストの削減を行ってその分他のサービスの質の向上をしてくれる、という意味では、それはそれで納得できる。

でも、ちょこちょこっと文章と写真を組み合わせた「ホームページ」なら、手作業でJimdo(無料版)に移せばいいんだろうけど、 JavaScriptを使ったりして「ホームページ」じゃなくて「個人のWebサイト」を作っていて、ローカルで編集してローカルでチェックしてFTPでHTTPサーバーにアップロード、ということを行っていた者にとっては、伝統的に普通のISPが標準的に提供していたものを突然中止してしまうわけで、非常に困る話である。

ま、au one netなんて、KDDIが通信業者とISPを兼ねる上での一種のダミーのISPであって、普通のISPではないわけだから、「インターネット接続サービス」以外のものはすべて止めてしまって、格安SIMベンダーと同様に、ベンダー提供のメールサーバーとメールアドレスも全廃したって、おかしくはない。

 

WebメールもIMAPも結局はまともに提供できなかったんだから、auのスマホ・タブレットでも、おそらくIMAPは使えないんだろうな。

ま、Gmail、iCloud、Yahoo!、Yahoo! Japan、と、無料で優れたメールサービスは一杯あるから、別にau one netのメール、なんてなものは不要で、SMS/MMSさえサポートできれば、充分だと思うけど。

それに、WiFiアクセスも、NTTドコモはドコモWiFi、ソフトバンクはソフトバンクWifiをちゃんと提供しているが、auは、ソフトバンクWiFiを月470円で使わせてもらう、という体たらくだから、auにモバイル関連を期待するのが間違っている。

 

KDDIのうち、KDDだった方の組織じゃなくて、DDIだった方の組織に関して

 

au(KDDI)は、「auひかり+au one net+家族割による家族全員auの携帯・スマホ・タブレット」の時に、「auスマートバリュー」といって大幅に料金を割り引いて、auの携帯・スマホ・タブレットの囲い込みをしてドコモに対抗している。

ただ、これだけでは、「auひかり+KDDIと提携しているau one net以外のプロバイダー」における「KDDIと提携しているau one net以外のプロバイダー」が困るので、「KDDIと提携しているau one net以外のプロバイダー」の支援策として、「NTTのFlets光+KDDIと提携しているau one net以外のプロバイダー+auの携帯・スマホ・タブレット」での料金割引をして、auの携帯・スマホ・タブレットの囲い込みをしている。

しかし、NTT+ドコモ連合が、auの手口をパクって「光コラボ」という技を編み出して、「ドコモ光(中身はFlets光)+ダミーのドコモのISP+家族割による家族全員ドコモの携帯・スマホ・タブレット」の時の料金大幅割引を始めたわけだし、

ソフトバンクも、「ソフトバンク光(中身はFlets光)+Softbank/Yahoo! Japan+家族割による家族全員ソフトバンクの携帯・スマホ・タブレット」の時の料金大幅割引を始めた。

こういうふうに「auスマートバリュー」をパクられたら、KDDIのauひかりを利用したauの携帯・スマホ・タブレットの囲い込みも、効果が薄くなるでしょう。
 

その上に、ソフトバンクは、「DDIポケット⇒ウィルコム」のPHS事業の救済・継続の為に、現在は「ソフトバンクモバイル(ブランドは Y! mobile)」という名前の子会社を持っていて、そこでは、PHS事業の継続(PHS用ケータイプラン)、に加えて、Y! mobileブランドの「ソフトバンクの通信網を使ったソフトバンクモバイル製の格安SIMM+そのSIMMをセットにした携帯・スマホ・タブレット+大手キャリアよりも安い通信料+Yahoo! Japanとの連携」を大々的に展開している。

そして、Y! mobileユーザーは、「ヤフージャパンと連携」といって、自動的にヤフージャパンの会員となって、ソフトバンクのインターネットショッピングなどに自動的に参加することになる。

Tカードを持っていると、Tカード番号を登録するだけでTカード(Tポイント/Tマネー)と連携してくれるから、便利でいい。

 

au(KDDI)のスマホ・タブレットは、内緒だけれど、WiFiサービスはソフトバンクWiFiを使っていて、WiFiサービスを使うには、月470円くらい余計にかかる。

しかし、Y! mobileのスマホ・タブレットだと、ソフトバンクWiFiの利用が基本料金に含まれているから、追加料金が発生しない。

格安SIMMにしたいがそれを使うスマホ・タブレットの選択・継続使用に悩む、というモバイラーにとっては、ソフトバンク純正の格安SIMMのY! mobileは、案外いい選択かもしれない。

ソフトバンク傘下だから、当然 iPhone もラインアップに入っていて、引け目を感じずに、胸を張って使える。

 

こんな状況だから、auの携帯・スマホ・タブレットのシェアは下がっているんじゃないのかな。

現に、12年間継続して「KDDI光・光電話・au one net」を使っていても、auの携帯は一切使わないから「auスマートバリュー」とは一切無縁だった家のところに、12年で初めて、

「今なら、auひかりの現行ユーザーさん限定で、auの携帯・スマホを買ってauスマートバリューに入るとなんと1台あたり5000円ものキャッシュバック!」

といったダイレクトメールが来た。

au(KDDIのDDIの部分)だけでは、もうauの携帯・スマホの拡大ができなくなってきて、

auスマートバリューに入っていないKDDI光(auひかり)だけのユーザー(KDDIのKDD部分の客)に目を付けた、というところでしょう。

 

料金面で、Y! mobileには太刀打ちできない料金のままだし、もうこれ以上のauの携帯・スマホの伸びは期待できそうにないし、au Walletとかいって、ソフトバンクがYahoo! Japanを駆使して既に行っている、インターネットショッピングとかインターネットバンキングとの提携とかT-ポイント/T-マネーとの連携とか、そういったものに乗り出しても、あんまりうまくいかないように思えてならない。